事業承継・事業再生事例

従業員等を経営者に

従業員等を経営者にする場合
【 従業員等を経営者にする場合 】
A社の社長は,高齢になってきたことから引退を考えています。しかし,子供は東京でサラリーマンをしていて帰って来ないので,後継者は,A社の取締役として長年勤務してきた従業員にしようと考えていますが,この従業員は,Aの株式を買い取る資力はありません。
なお,A社の株式は,社長が51%保有していますが,従業員持株会社にしています。この場合,どうすればよいでしょうか。

ここがポイント!
親族の中に後継者としてふさわしいものがいない場合に,信頼できる従業員を後継者にすることが考えられます。しかし,そのような場合は,当該従業員が会社の債務について連帯保証人となることを躊躇することが考えられます。
また,従業員はA社の株式を買い取るだけの十分な資力がありません。
解決方法
  1. 株式の集中化:A社の社長が保有している株式を,段階的に贈与していく等の方法で,徐々に後継者となる従業員に株式を集中させていきます。後継者の従業員が全体の3分の2を保有し,単独で株主総会の特別決議を成立できるようになれば,相続人に株式の買取請求をしていく方法も考えられます。
  2. 属人的株式の活用:株式を議決権株式と無議決権株式に分けて,後継者の従業員に議決権株式を譲渡し,当該株式を属人的株式とすることで,大量の株式を移転することなく,経営権を移転することができます。
  3. 遺言書の作成・遺留分の放棄:後継者の従業員が連帯保証人になることを条件として,普通株式を当該従業員に遺贈するための遺言書を,株式を保有する社長が作成します。その上で,推定相続人に家庭裁判所の許可を得てもらって,遺留分の放棄を行ってもらいます。
  4. 借入依存の経営体質からの脱却:融資に依存した経営ではなく,内部留保の強化等により,借入存の経営体質からの脱却を図り,後継者の従業員の連帯保証の負担を軽減することで,事業承継を行いやすくする方法が考えられます。
  5. LBO:株価が高い場合,A社の株価の変動をにらみつつ,金融機関等から出資を受けて,新たに買収を目的とするB会社を設立したえで,B社の資産を担保に融資を受けて,それをもとにA社の株式を買い取ることも考えられます。

遺言書の作成等のアドバイスや株式の時価の評価・金融機関との交渉等にあたっては,
当センターの弁護士・公認会計士・税理士が対応いたします。



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